亀岡まるごと博物館

亀岡は多種多様な自然環境が広がり、その中には天然記念物をはじめ、希少種の動植物が生息しています。
まち全体に柵はないものの植物園と昆虫園、水族館、薬草園がくっついた、まさに「まるごと博物館」です。
身近な草花や鳥、虫たちに興味を持てば、いつもの風景も新しく見え、世界が広がってくるかもしれません。

※このページは「公益財団法人京都地域創造基金 母なる川・保津川基金」で制作しています。

     

ミシシッピアカミミガメ

亀岡で一番よく見かけるカメで、南郷池でもよく見られます。
ミドリガメが野生化した外来生物で、名前の通り首筋に赤い模様があります。大型になると結構獰猛で噛まれることもあるので要注意。
亀岡市内にある大井神社や走田神社は亀を神の使いとして崇めています。2つの神社には、「亀石」がありますので探して見て下さい。
亀は息継ぎが出来ないと死んでしまいますので、ペットとして飼育の時は陸部を設けて下さい。


ヒラタクワガタ

体が平べったいところからヒラタクワガタの名前がついています。
大歯型になると70㎜近くになります。
クワガタムシの中では結構ケンカ好きで一緒に数匹を飼育することは避けて下さい。
昔はクヌギの木でよく見ましたが、最近は保津川の堤防沿いにあるアキニレの細い木で樹液が出ていれば発見出来る可能性が高いです。
亀岡ではクワガタをゲンジと呼んでいますが、西部地域ではオニムシと呼んでいます。他にもチョロケン・マンジュクイ・ハコイ・ウシ等色々な愛称名があります。


クマゼミ

昔はクマゼミは、めったにいない珍しいセミでした。それが今や市街地ではクマゼミが主流です。これも温暖化のせいでしょうか。クマゼミは名前のとおり他のセミよりかなり大型です。
夏に公園等でも色々なセミの抜け殻が見られますので、探してみるのも楽しいですよ。
雨あがりの夕方頃には、地面から出て来たセミの幼虫がふ化する姿を見ることも出来ます。あのセミ殻の姿が木を登っています。


カブトムシ

昔、亀岡では、クワガタムシが源氏と呼ばれ、カブトムシが平家と呼ばれていました。
カブトムシは餌を沢山食べ、おしっこはするので小さなケースでは飼育ができず、余り人気がありませんでした。 しかし、今や子どもたちに一番人気の昆虫です。

昔は大型の個体もいましたが、昨今は小型化が進んでいます。

♂♀を大型の飼育ケースに入れてマットを敷いておけば、結構簡単に産卵します。
クワガタは、産卵後成虫になるまで数年かかりますが、カブトムシは1年1化ですので、産まれた子供は、来年には成虫になります。
大きく育てるには幼虫の時に多くの餌を与えることです。
胸部の上にある小さい突起(角)を持つと上手く持てますよ。


セイヨウタンポポ

亀岡には、カンサイタンポポ・セイヨウタンポポ・アカミタンポポ・シロバナタンポポ・ヤマザトタンポポ等が知られています。

人家近くではセイヨウタンポポが多く、在来種のカンサイタンポポは、田んぼや山間部で見られます。市内ではシロバナタンポポ、川東では園芸種のモモイロタンポポも見られます。
タンポポの種類と分布を調べることによってその地域の自然環境を知ることが出来ます。
葉は食用にもなり、根部を使えばコーヒーを作ることも出来ます。
カンサイタンポポは小型ですが、セイヨウタンポポは大型でガク(総苞外片)がそり曲がっているので直ぐに区別ができます。
タンポポには多くの昆虫がくるので、虫の観察もできます。


サワガニ

このカニは、どちらかと言えば大きな河川より山間部の谷川で見られます。
本当に小さな個体から大型個体までいます。
基本的に赤色系をしていますが、以前に青い個体を発見したことがあります。
♂♀の区別は簡単で、はさみの大きさが左右異なるのが♂で♀は同じです。
また、腹部の形状が△型が♂で♀は〇型です。
小型の個体を色々な色のバケツに入れて飼育すると体色が変化します。


アオカナブン

クヌギやアキニレの木で樹液が出ていれば色々な虫達が集まっています。
中でも一番多いのがカナブンです。よく似たコガネムシにハナムグリもいます。
普通のカナブンは少し光沢の黄緑色をしています。
時々ひときわ目立つ青緑色したカナブンがいます。

これがアオカナブン。メタリックで綺麗です。
時には光沢の真っ黒なクロカナブンもいます。


ショウリョウバッタ

夏から秋にかけて草むらなどでよく見かけます。
色々なバッタがいますがよく見かかるのがショウリョウバッタです。近づくとチキチキと飛ぶところからチキチキバッタとも呼ばれています。精霊流しの時分に見られるところから、この名前が付いたと言われています。
小型~大型までいます。また周辺の環境に合わせて体の色を変える特徴があります。
一見同じ姿をしたショウリョウバッタモドキもいます。
バッタ類は昆虫の中でも甲虫の仲間ではないので、脱皮を繰り返して大きく成長します。お腹を押さえると消化液(黒い汁)を出しますので捕まえる時は注意してください。
バッタの飛行距離を競うバタリンピックなる野遊びもありますし、バッタ広場を作っている野外施設もあります。


セグロアシナガバチ

家の軒先等によく巣を作っている小型のハチです。向こうから攻撃性はないですが、巣を駆除しようとして触ると攻撃しますので、強力な殺虫剤で死滅してから駆除して下さい。本種によく似たキアシアシナガバチもいます。一般的に蜂類は黒いものに反応しやすいので駆除の時は白っぽい服装がお勧め。小型ですが、刺されると重症になることもあるので十分に注意してください。
「ハスの花」は、花期の跡の形がこの蜂の巣の形状に似ているところから名前が付いた説もあります。
東南アジアでは昆虫食はごく当たり前ですが、日本でも蜂の子を食べたり、養蜂として人間と蜂の共存の文化が息づいています。
蜂は飛んでいる時に足を八の字に広げて飛んでいますので、一度見て下さい。


ヨメナ

ヨメナは、多年草で新芽などは食用にもされています。
薄紫色の花弁が秋風に揺れている姿は上品で質素で艶やかではなく、そっと野辺に咲く姿が何とも言えない美しさがあります。
野菊には、類似の色々なキク科の植物が多く、特にノコンギクは本当によく似ています。
亀岡の亀山城跡に「花明山植物園」がありますので、散策してみると色々な草花が見られますので一度行ってみてはいかがでしょうか?